昭和生まれの集材機と、ジャンク品のコンバインが合わさり、かれこれ9年目となる安達造園の「自走式巻物くん」
↓ 2014年の写真。
替え玉のいない自作車のため、現場から現場へ渡り歩き、家へ帰れない日々は長かった。
月曜から土曜まで現場で働き、日曜日は巻物くんと向き合う近頃の代表。
はた目には何を施そうとしているのか分かりづらい。
今まで問題なく働いていたんでしょ?
この「巻物くん」
図面も何枚も引いたりしているし、大掛かりな変身となりそうな予感を抱えつつ、忙しそうな代表に思い切って聞いてみた。
「どこ直してるんですか?」
代表 「えっと・・・。まず、エンジンの支持方法を変えたでしょ。
元々がコンバイン(稲刈り機)のエンジンだから場所が高いんだよね。
で、エンジン本体を7センチ下げて、15ミリ前へ移動し、ラジエターも15センチ下げた。
それに伴いオイルフィルターの場所と取り回しを変えて、燃料タンクを作り直し、それも場所変更。
バッテリーの移設に、コンバイン時代についていたプーリー(出力軸)が複雑で、その中にクラッチが入っていたのだけど、それを廃止してシンプルな小さめプーリーに変え、ベルトの段数も増やしたんだよ。
前後進、左右の方向を操作するレバーのリンクをまるっきり作り直して、燃料タンクも上部から下部へ移動したから、ポンプとフィルターも新設。
マフラーをフルに作り直して、吸気も取り回しを変えて、エアクリーナーを移動。
エンジンにカバーが無かったから、エンジンフードに点検用の開口部パネル類を作り直し、アクセルも今までレバーだったのを操作性の良いペダルにこの際変更してみた。
やっかいだったのは、その諸々の変更部分に合わせての部品を一つ一つ作ったことと、移動に伴って干渉してしまう部分を逃がしていくのがかなり骨の折れる作業だったね。
「・・・・・・・・・。お、おつかれさまです。」
と、とにかく、
聞いた所でピンとこないけど、大変なんだね。
今までむき出しで熱かったんだよ、というエンジン部分をすっぽりと覆うパネルも代表の好きな「オリーブドラブ(代表曰く、緑に溶け込む色なのだそうだ)」に塗られ、トレードマークの「聡」の字がピカリと輝く。
そんな「巻物くん」の試運転で、
エンジンが
ブルルルン!
とかかった時の代表の嬉しそうな顔!
いつ初出勤?
と尋ねたら「直り次第」だそう。
現場はすでに、待っている。
ブログ担当:matu